貸金業のこれから | 今今と今という間に今ぞ無く 今という間に今ぞ過ぎ行く by道歌

貸金業のこれから

今日の日経新聞に貸金業に対して上限貸出額を


設定すべしと言う金融庁の動きが書いてありました


これからの貸金業はどうなっていくべきなのでしょうか?


一般に、グレー金利や上限貸出額という表面的な


制限をかけることで消費者保護がある程度達成されると


考えられていますが、そもそも本質的な問題は


貸金業に銀行が参画できていないことにあると


言うことができます


現在、銀行というのは現在非常に低い金利で


貸し出しなどを行っていますが、これは銀行が


比較的低利で資金調達することができるからです


そうであるならば、銀行が貸金業に参画すれば金利に


競争原理が働き適正な金利が維持されるはずです


それでは銀行業界が貸金業に参画することができない


理由は何なのでしょうか?


それは、顧客の信用情報が銀行に提供されないからです


いわゆる信用情報機関が日本では発達していないため


貸金業の間での情報のやりとりしか存在しません


よって、銀行は顧客を獲得できず、参画できないのです


それでは、きちんとした信用情報機関を整備すれば


良いという気がするのですが、それは日本人の気質に


問題があり、信用情報が売り買いされるという状態に対して


強い抵抗感があるのです


そのため、現在のところ信用情報を適正に売り買いする


市場がないまま来ているのです


たとえば、アメリカではこういった信用情報機関が


発達しているため、銀行による消費者金融業界進出が


起こっていて、適正な金利水準が達成されていると


言われています


今後、日本でもこういった本質的に問題を解決するための


議論が起こるべきでしょう


表面的な議論で終わってしまっていては問題は解決されず


せっかくの議論が無駄になってしまいます